良質な患者を集めたい

腕の良さでは選ばれない?新規患者が「ここに行きたい」と決める条件

こんにちは、
歯科医師、かつ経営コンサルの 近 です。

初診の予約が入る前の勝負

あなたの歯科医院に初めて電話をかける患者は、
その時点ですでに「ある程度の判断」を終えています。

 

スマホで検索し、複数の歯科医院を比較し、
ホームページやSNSを眺め回した末に
「ここなら大丈夫そうだ」と感じた歯科医院にだけ
予約の電話を入れる。

 

つまり、患者は
来院前にすでに、先生を選んでいるのです。

 

この「選ばれる前の時間」に、
先生の歯科医院が患者にどう映っているか?
信頼を獲得できているかどうか?

 

ここが、新規患者の数を左右する、見えない戦場です。
別の言い方をするなら、どんなに腕に自信があっても
その信頼を事前に得られなければ、
比較検討の段階で候補から外されてしまいます。

 

「優れた治療を提供していれば、口コミで広がるはず」
そう信じて待ち続けている先生は少なくありません。

 

もちろん、治療の質は大前提です。
しかし残念ながら、質の高い診療をしているだけでは、
来院前の患者の信頼は得られない
のが現実です。

 

では、来院前の患者に対して
もっとも効果的に信頼を得る方法とは何か?

 

私は歯科医師として現場に立ち、
多くの歯科医院の経営改善にも
関わってきました。

 

この記事では、「事前信頼の獲得」について
その手段と限界を整理したうえで、
制約の中でもっとも期待できる方法を、
具体的にお伝えします。

信頼獲得ツールには序列がある

来院前の患者から信頼を勝ち取るためには
あなたからのメッセージを届ける必要があります。

 

メッセージを届ける手段はいくつもありますが、
その「伝わりやすさ」には明確な序列があります。

 

ツール別で比較すると、テキストよりも図や表、
図や表よりも音声、音声よりも写真、
そして写真よりも、動画がもっとも伝わりやすく、
信頼を得やすいことになります

 

文字だけよりも、声が聞こえる方が伝わる。
声だけよりも、顔が見える方が信頼しやすい。
これは感覚的にも納得できるのではないでしょうか。

 

さらに、「誰が語るか」で、同じ内容、同じツールでも
信頼度の獲得度合いは大きく変わります。

 

院長の家族<院内スタッフ<取引業者
<既存患者<専門家<著名な権威者。

 

身内の言葉より第三者の言葉、
第三者よりも権威ある専門家の言葉の方が
圧倒的に信頼されやすいのです。

 

この2つを掛け合わせれば、
「著名な専門家があなたの診療を称賛する動画」が
最強の組み合わせということになります。

 

ただし、ここで立ちはだかるのが
医療広告ガイドラインです。

 

広告と認定される形でこれを使えば、
ガイドライン違反になり得ます。

 

どれほど効果が高いとわかっていても、
法規制を遵守できない手段は使えません。

 

ツールの種類も、語る人物の選定も、
ガイドラインの枠内で最大の効果を狙う
という前提が不可欠です。

 

では、このようなガイドラインの制約の中で
何をどう発信すればいいのか?
ここでもう1つ、大きな壁があります。

なぜ「腕の良さ」では選ばれないのか

信頼を得るなら、
歯科医療の質や技術力をアピールするのが
正攻法だと考えるのは自然なことです。

 

しかし、歯科医療の質で信頼を得るのは
想像以上に難しい
というのが現実なのです。
その理由は大きく3つあります。

 

理由1つ目:患者が素人であること

補綴の精度やマージンの適合性を語られても、
患者にはその価値が実感できません。

 

専門的な説明は「スゴそう」とは思わせても、
本当の意味での理解には届かないのです。

 

理由2つ目:他院との差が判別できないこと

あなたが近隣の歯科医師に負けない技術を
持っていたとしても、
患者にはその違いを見分ける基準がありません。

 

どの歯科医院も「丁寧な治療」「最善の医療」と
謳っているように見えてしまいます。

 

理由3つ目:表現上の制約があること

「最適」「最新」「最高水準」といった言葉は
広告ガイドライン上、使用に相当の注意が必要です。

 

技術力を伝えたくても、
使える言葉が限られている現実があります。

 

つまり、腕の良さで差別化しようとする戦略は
患者側の理解力・判別力・表現規制という
三重の壁に阻まれている
ということです。

 

ではどうすればいいのか?
ここでは発想の転換が必要です。

「信頼できる人物」が行う医療

歯科医療の質で差別化が難しいなら、
「どんな人間がその医療を提供しているのか」
信頼を獲得する方向に切り替えましょう。

 

具体的には、院長やスタッフの
自己紹介・信念・ポリシー・哲学などを
積極的に発信することです。

 

なぜこれが有効なのか?
患者は治療の技術的な優劣を判断できなくても、
「この人は誠実そうだ」「考え方に共感できる」
という人間性の判断はできるからです。

 

たとえば、ホームページの院長紹介ページに
経歴と資格だけを並べ、ごく短い挨拶文を
添えているような歯科医院は多いですが、
それでは院長先生の人間性は伝わりません。

 

以下のような要素を加えてみてください。

なぜ歯科医師になったのか

原点となるエピソードや、診療に対する想い、
開業を決意した理由、開業地を選んだ決め手…

こういった心象を表現してみましょう。

 

診療で絶対に譲れないこだわり

あなたが大切にしている治療方針、
どんなことに価値を置いているのか、
あなたの得意分野への思い入れ、

こういった価値観、重視する理由を言葉にしましょう。

 

患者にどうなってほしいと願っているか

治療のゴールに対するあなたの哲学、
患者をどんな境地へ導いて行きたいか、
患者のどんな希望を叶えたいのか、

こういった使命感や責任感を伝えてみましょう。

 

これらは「技術が高い」というアピールではなく、
「信頼に値する人間が治療を行っている」
というメッセージです。

 

広告ガイドラインに抵触するリスクも低く、
あなた自身の言葉で、比較的自由に発信できます。

 

発信のツールとしては、
先ほどの序列を思い出してください。

 

テキストだけより写真付き、
写真だけより動画の方が伝わります。

 

院長自身が自らの内実を語る短い動画を
ホームページやSNSに載せるだけでも、
人間性の伝わり方は格段に変わります。

 

重要なのは、医療の質で勝負するのをやめる
という意味ではない
ことです。

 

「人間的に信頼できる医療人が行う医療」
という伝え方に変えるだけ。

 

あなたの技術力は、信頼を得た後に
患者が実感してくれます。

 

初診来院時から数回の来院の間に、患者は
「自分が信頼してみた相手(あなた&歯科医院)は
本当に信頼しても良い人物・医院なのか?」を
確認し、継続して通院するかを決断するのです。

今日から始める「信頼の種まき」

ここまでの内容を整理します。

 

来院前の信頼獲得には
ツールと発信者の選定が重要ですが、
広告ガイドラインという制約があります。

 

さらに、歯科医療の質そのもので
信頼を得ようとしても、患者には
他の歯科医師・歯科医院との技術の違いが判別できません。

 

だからこそ、
「信頼できる人間が行う医療」という形で
あなた自身の人間性を発信する
ことが
もっとも現実的で効果的な戦略です。

 

まず今日できる一歩として、
ホームページの院長紹介を見直してください。

 

経歴と資格の羅列だけになっていませんか?
「なぜ歯科医師になったのか」
「診療で絶対に譲れないことは何か」
この2つを自分の言葉で書き加えるだけで、
あなたの歯科医院の印象は変わり始めます。

 

技術を磨くことに真剣なあなただからこそ、
その真剣さを患者に届く形
発信してほしいと思います。

 


 

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株式会社120パーセント
代表取締役  近  義武

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