歯科医院におけるブランドの価値

ブランドとは

ブランドは歯科医院経営のマストコンセプト

 
これからの歯科医院経営に『ブランド』は必須です。
ましてや、新型コロナパンデミック後の世界においては
『ブランド』のない歯科医院は相当の厳しさを余儀なくされます。

ではそもそも、『ブランド』とはどういうものなのでしょうか。

ブランドは「高級品」を指す言葉ではない

 
ブランドといえば「一流」「高級」が思い浮かぶかもしれません。ファッション業界で名の通った企業をブランドと呼ぶのは事実ですが、例えば、「ユニクロ」「ニトリ」などのような低価格路線でも、ブランドを確立している企業は存在します。
つまり、ある特定の商品やサービスが消費者によって「識別されている」なら、人々はそれを「ブランド」と認識するのです。

ブランドイメージ
世界観+電球

「識別されている」というのは独自性が確立している状態、すなわち、 他の歯科医院とあなたの歯科医院、もしくは他の歯科医師とあなたが、患者の中では区別ができている状態のことを指します。つまり、患者があなたの治療やあなたの歯科医院の経営方針を区別ができるようになった段階で、あなたやあなたの歯科医院は患者の心の中では「ブランド」に変容するということです。「ブランド」に変容した時点であなたもあなたの歯科医院も『オンリーワン』となって、差別化が成し遂げられることになります。

ブランドの語源

brand(ブランド)には「商標」や「銘柄」という意味の他に、「焼印」や「烙印」があります。昔、牛や羊などの家畜を放牧するとその所有者が紛れやすかったので、牧場主が自分の家畜と他者の家畜を識別できるようにと独自のマークの焼印を押して、「自分の所有物」であることを主張していました。その焼印の意味を持つ言葉が「burned」(焼かれた・火傷した)です。「brand」はこの「burned」から派生した言葉であり、識別すること・識別されることそのものを指す言葉です。「他とは違う」が明確に認識されれば、それがブランドです。

ブランディング

ブランド構築

ブランド構築(ブランディング)とは、他の歯科医院・他の歯科医師と差異化することに他なりません。ただし、あなたが「自分は他者とはココが違う」と思うだけでは不十分です。あなたやあなたの歯科医院を「患者にどう識別されたいのか」そして実際には「患者にどう識別されているのか」この両者を限りなく近づけていくことが、あなたのブランド価値を高め、事業資産を積み増していくことになります。ブランドは、あなたが完全にはコントロールできない患者の感情・認知が関与しているからこそ、難しさも伸び代もあるのです。

ブランド・差異化

ブランドの価値

ブランドは患者(院外)とスタッフ(院内)の双方に影響を与え、患者に期待を促し、スタッフやあなたがその期待に応えることで経済的な価値を生みます。あなたが決めた「患者にこのように識別されたい・思われたい」という理想を、そのまま世間に反映させることはそれほど容易ではありません。理想を明確化・言語化して世間に周知・拡散する活動を着実に重ねていくことで少しずつ進めていくことが大切です。別の言い方をすれば、あなたやあなたの歯科医院の特徴を「世界観」として患者の心に刻み込むこと。これがブランド・ブランディングのあり方です。