宣伝広告など集患活動に力を入れているにも関わらず
集患できない、患者が少ないと嘆いている院長は少なくありません。
その原因として、様々なことが想定できますが
意外と思いつかない原因の１つに、
対象となる治療自体に需要がないことがあります。
我々歯科医師は、それぞれの視点で様々な診療メニューを
自らの歯科医院に導入しています。
導入の可否の決定は、以下の掛け算で表せるでしょう。
（患者からの需要）X（対象治療を行いたい欲求）
患者からの需要を現実より大きく見積もる…
治療を行いたい欲求が大きい…
このようなことが生じていると、
「思ったよりも患者がこの治療を受けてくれない」
「お金をかけて設備を用意したのに埃をかぶっている」
などになりやすいと言えます。
そしてその結果、負の連鎖が始ります。
「もっと技術を高めてアピールするべきか…」
「見限って別の治療を導入するか…」
「広告宣伝費をかけて周知されれば盛り返せるか…」
例えば、インプラント治療の市場が
急速に拡大した時期をあなたはご存知でしょうか。
インプラントバブルとのちに呼ばれた
2000年代初頭から2010年頃までの時期は
インプラント治療に対する患者からの需要が跳ね上がり、
導入する歯科医院も爆発的に増加しました。
その後の経過では、供給が全国的に行き渡り、
患者の需要が１周回って一段落した段階で
バブルは終息に向かいました。
そして「インプラントは数ある補綴治療の１つ」で
それだけでは『特別な集患力は無い』状況が
今現在も変わらず継続しているわけです。
あなたの歯科医師としての研鑽を否定しているのではありません。
ただ、患者の需要とは異質なモノだと理解して欲しいだけです。
歯科医師の技量や哲学が患者に完全に理解されないように
患者の需要は歯科医師の価値観とは別のところで生まれます。
治療自体に素晴らしい価値があったとしても
患者に「その治療を受けたい」と感じさせられなくては
患者の需要＝集患には結び付けられないのです。
あなたが当たり前のように行っている治療でも
患者にとっては非常に価値があるモノかもしれません。
どこにも価値のない治療を集患活動で患者に
「その治療を受けたい」と感じさせられませんが、
患者に伝わっていなかった価値を感じさせることは可能です。
そしてそれはこれまであなたが着目してこなかった
その治療の側面かもしれないのです。
このように、治療そのものの需要は集患に大きく影響します。
治療の品質向上と並行して、患者の需要を喚起する活動にも
力を注ぎたいところですね。
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歯科医師
歯科医院の集患・経営、
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株式会社120パーセント
代表取締役 近 義武
