近 義武の歯科医院経営大学

一番身近で一緒に仕事をするスタッフとは
できれば良い人間関係でいたいと思いますよね。

確かに人間関係は良好に越したことはありませんが
あなたが歯科医院を経営している大きな目標・目的を
忘れてはいけません。

あなたの歯科医院は仲良しクラブとは違います。
掲げた理念に則った歯科診療を患者に提供し、
利益を再投下してあなたのミッション、志などを
現実に近づけていくための場所です。

仮に人間関係を良くしようとして優しく接したり、
言いたいことを我慢したりしても
大抵のスタッフはつけあがるばかりでうまくいきません。

あなたがスタッフを雇ったことがあるなら、
上記のことは経験則で分かってもらえるでしょう。

とはいえ、一部の歯科医院ではスタッフを大事にしていて
院長とスタッフの関係も良好なケースがあります。

そういう歯科医院の院長に話を聞くと、
「従業員第一主義」「スタッフの幸せが大事」
みたいなことを口にする方が多いのも事実です。

確かに、成功してしまった今となってはそうでしょう。
しかし、そんな院長先生でも、出発点はそこにはありません。

スタッフを（お金をかけずに）喜ばせる
　↓↓↓↓↓↓
スタッフが仕事を何の見返りもなく頑張る
　↓↓↓↓↓↓
歯科医院の利益が増える
　↓↓↓↓↓↓
給与や福利厚生で（お金をかけて）スタッフを喜ばせる
　↓↓↓↓↓↓
スタッフが仕事を頑張る
　↓↓↓↓↓↓
歯科医院の利益が増える（以下ループ）

これが「スタッフの幸せが大事」な院長がいう
「従業員第一主義」で経営がうまくいく流れです。

歯科医院の利益が増える
　↓↓↓↓↓↓
給与や福利厚生で（お金をかけて）スタッフを喜ばせる
　↓↓↓↓↓↓
スタッフが仕事を頑張る
　↓↓↓↓↓↓
歯科医院の利益が増える（以下ループ）

最初に見てもらった流れの後半部分を抜き出しました。
この部分だけでループできるのはあくまでも
『歯科医院経営がうまくいったから』可能な流れです。

真実の出発点は「スタッフを（お金をかけずに）喜ばせる」でも
「スタッフが仕事を何の見返りもなく頑張る」でもありません。
最もありがちな出発地点からの「真実」の流れは以下の通りです。

とにかく歯科医院の利益を出す
　↓↓↓↓↓↓
給与や福利厚生で（お金をかけて）スタッフを喜ばせる
　↓↓↓↓↓↓
スタッフが仕事を頑張る
　↓↓↓↓↓↓
歯科医院の利益が増える（以下ループ）
　↓↓↓↓↓↓
給与や福利厚生で（お金をかけて）スタッフを喜ばせる

これが「従業員第一主義」の院長が言葉にしない真実です。
なぜなら、利益がなければあなたがスタッフのためにできることは
ほとんどないからです。

院長のカリスマ性や強いリーダーシップ、人徳、人心掌握術などで
スタッフを動かせるのであれば、お金をかけずに
「スタッフを喜ばせる」を出発点にできるかもしれません。

ただ、スタッフの『無償のボランティア』を前提にしているわけで
ビジネスモデルとしては気持ちが悪くて私は好きではありません。

この記事の公開は2023年1月31日まで