患者とのラポールを築くことの重要性は
いまさら言うことでもありません。
でも、どうせ築くなら素早く確実に築きたいですよね…
こんにちは、株式会社120パーセント代表、
集患、自費率向上、予防歯科の確立をブランディングで実現する、
ブランド歯科医院構築・経営コンサルタント、
歯科医師の 近 義武 です。
歯科マーケティングのノウハウやドゥハウ、テクニックなどの中には
院長と患者、さらには院長とスタッフとの間に
ラポールがあってこそ威力を発揮するモノがあります。
例えば、主訴以外の部位の治療やメインテナンス、予防的治療などの
現在困っていない疾病や将来起こるかもしれない問題の処置を
受けてもらおうとする際には、ラポールがなければ話が進みません。
他にも、スタッフ関連でいうなら、
ただ賃金のために仕事に取り組むのではなく
自分の成長や医院の改善に自主的に取り組ませようとするなら
まずはラポールが構築されてからになるものです。
クライアントの院長がこういった成果が欲しいと望むなら
そのためのアドバイスは『ラポールが必須ですよ』となるわけです。
この前提条件を院長先生がクリアしてから具体的な施策に取り組みます。
古くて新しいラポールの構築
ラポールとはフランス語で「橋をかける」と言う意味を持ちます。
つまり、相手が良好な信頼関係でつながっている状況を指す言葉です。
かなりアバウトな言葉だということもあって、この「ラポール」には
ちょっとした好意から信仰に近い状態まで相当な幅があります。
ただ、歯科医院を経営しているあなたにとっては、患者に対しても、
あるいはスタッフに対しても「ラポール=ゼロ」というのはさすがにマズい…
そうはいってもこの世の中、『ゼロ→1』という部分が最も苦労します。
このことはどの分野においても間違いありません。
そこで今回は、義務的な関係や仕方ない関係などの
次元の低い関係性で相手とつながっている間に
急いでラポールを構築してしまいたい時に役立つ
2つののポイントを紹介しましょう。
超速ラポール構築への3つのマインドセット
まずはマインドセットからです。
『ラポール構築』に取り組む具体的な心構えです。
「心構えなんかで効果に変化は出てこない…」と感じても、
ここは騙されたと思ってやってみることをお勧めします。
マインドセット1 許して受け入れる
患者やスタッフの話や行動、しぐさなどすべてに
批判や非難、拒絶の思いを(極力)持つことなく
受容的・寛容的な態度で自然に接することです。
相手に拒絶的な態度を示されてもまずは受け入れましょう。
どうしてもダメなら後で「お断り」してもOK!
まずは相手を一人の人間として尊重し、
大切に接することを基本においてください。
マインドセット2 あなた自身の安定
あなたが精神的・心理的に安定していることが好影響をもたらします。
相手を受け入れる度量も許容範囲も広く大きくなります。
斜に構えたり、虚勢的・防衛的になったりせずに、
素直な気持ちで相手に向かい合うには
あなた自身の準備ができていることも重要なのです。
マインドセット3 共感してあげる
相手がこちらに伝えたい内容を出来るだけ正確に知ろうと努力し、
訴えたい真意や基本的な考え方・感じ方そのものに
理解・共感をしようと努めます。
人は自身の考え方に沿うものばかりに共感しやすいものです。
そうなると【表面的な共感】に終始しやすくなります。
相手の真意を汲み取るためにも
話や行動、しぐさなどに精一杯の注意を傾けましょう。
超速ラポール構築への2つのテクニック
こちらは簡単ですが奥の深いテクニックです。
対人関係のほぼ全てに応用ができます。
私は意識しないとできませんが無意識レベルで発動できるほど
体に染み込んでいる方にお会いしたことがあります。
人当たりがいいというか、他者からの評価が抜群に高い方でした。
その域にまでなる必要はありませんが知っておいて損はありません。
超速テクニック1 さりげないミラーリング
相手の表情やしぐさ、姿勢などをよく観察し
ワンテンポずらして、不自然にならないように相手の真似をします。
さりげなく真似ることで相手はあなたに対して警戒心を緩め、
より親近感がわいてラポールが築かれやすくなります。
髪の毛を触る、腕を組む、大きくうなづく、前のめりになる…
会話を全く不動のまま進める人はいません。
何らかの仕草があります。
相手の仕草に気づいたら、少し時間差を置いて真似をします。
ちなみに線対称(鏡像的)でも点対称(左右同等)でもOKですが、
点対称の方がバレにくい代わりにやや難易度が高くなります。
超速テクニック2 キーワードのバックトラック
バックトラックとは、相手の話している言葉や語尾を
そのまま繰り返す話法をいいます。
いわば、「言葉のミラーリング」です。
相手の話の内容に対して同調的・好意的に聴いている事を
相手に分からせるためにおこないます。
ただ、相手の言葉をそっくりバックトラックするのは不自然です。
そこで、内容の核となるキーワードを選んで繰り返します。
例えば相手がこんなことを言ってきたとします。
「来月に友人の結婚式があるのですが、
スピーチを頼まれて今から緊張してしまって…
見栄えも良くしないダメだと思って歯の治療に来たのです」
このように複数のキーワードがある話なら「文」を区切って
話の内容を端的に要約してからバックトラックします。
『結婚式のスピーチですか、大役ですね』
『見栄えを良くすれば自信にもつながります』
『良いスピーチにして友人を喜ばせましょう』
というような具合で会話を進めていいきます。
こう答えることで相手は、安心感を得られやすいのです。
このようにミラーリングもバックトラックも、どちらも相手に
「あなたの訴えたいことを理解していますよ」
ということを暗に伝えてるために行います。
あなたが相手のことを理解していると示すことで、
「もっとこの人に話の続きを話したい」
「この人なら丁寧に聞いてくれるだろう」
と無意識に感じさせるテクニックとなっています。
相手にしつこく内容を確認しているわけではないので
そこは注意しながら使ってみてください。
…………………………………………………………………………
考えてみましょう
さて、それでは恒例のシンキングタイムです。
今回紹介したテクニック以外にも、例えば『話すスピード』
『声の大きさ・高さのトーン』『話し方のテンポ』などを合わせる
ペーシングというものもあります。
これができると、会話の流れがスムーズになり
好印象につながりやすいのですが、1つ注意点があります。
この注意点があるので本文中ではあえて紹介しませんでした。
ではその「注意点」とはどんなことでしょうか。
せっかくここまで読んだあなたなら
ぜひとも、考えてみてください!
↓
↓
↓
↓
↓
↓
(ここは考える時間です)
↓
↓
↓
↓
↓
↓
それでは答えです。