質を重視した新患獲得の極意

先日、飲食店を経営しているオーナー店主の友人と
話をする機会がありました。

その友人は「お客さんが少なくて参ってる」と言いながら、
「でも、口うるさい客は来てほしくない」

とも語るのです。

矛盾しているようで、
実は本質を突いた発言だと感じました。

「お客さんならだれでもいい」のではなく
「この店の価値観に共感してくれる人に来てほしい」
という思いが根底にあったのです。

歯科医院経営も全く同じではないでしょうか。

「とにかく患者数を増やしたい」
と願う院長先生は少なくありません。

しかし本当にどんな患者でも良いのでしょうか？

保険診療だけを希望し、予約時間を平気で遅刻する患者。
メンテナンスの重要性を何度説明しても無視する患者。

こうした患者ばかりが増えても、医院の
収益性は高まらず、スタッフの疲弊だけが進んでいきます。

実は多くの歯科医院が陥る罠があります。

それは「患者数さえ増えれば経営は安定する」
という思い込みです。

確かに患者数は重要な経営指標です。
しかし、「数より質を優先する視点」が
長期的な経営安定には欠かせません。

では、あなたの歯科医院は
どんな患者と出会いたいのでしょうか？

この問いに明確に答えられることが
理想の患者層を引き寄せる第一歩になります。

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単純な新患獲得の罠

「新患を増やしたい！」
この願いを叶える方法は、実は単純です。

広告予算を増やして、あなたの歯科医院の
「露出」を増やせばいいのです。

リスティング広告、You tube広告、Facebook広告、
MEO対策、SEO対策、チラシのポスティング…

これらに資金を投下すれば、
患者の目に触れる機会は確実に増えます。

数打てば当たる
――この法則は歯科医院経営でも例外ではありません。

露出が増えれば、
来院する患者も比例して増えるでしょう。

しかし、ここに潜む大きな罠があります。

「質よりも量を優先した患者獲得は長期的な経営を圧迫する」
という罠のことです。

ある院長先生は月50万円の広告費を投じて
月間20人の新患を獲得していました。

一見、成功しているように見えますが、
実情を聞いてみると…

これは「安易な新患獲得の罠」に陥った典型的なケースです。

単に露出を増やすだけの戦略は、
「どんな患者でもいい」という意思表明であり、
無差別な患者獲得につながります。

その結果、あなたの歯科医院の価値観や
診療方針と合わない患者が増え、
スタッフは疲弊し、経営効率は下がります。

真の経営安定は、「数」ではなく「質」にこそあるのです。
経営不振対策で「とりあえず患者数を増やそう」とすると
これまでと別の苦労とさらなる経営不振が待ち構えています。

理想の患者像(層)を明確にする重要性

「どんな患者と一緒に、歯科医療の旅を歩みたいですか？」

この問いに明確に答えられるようになることが、
理想の患者獲得への第一歩です。

患者獲得の真髄は…

この記事の公開は2026年1月31日まで