経営者の心構えとは

気分よく歯科医院経営をするためのモチベーション管理術

すべては院長の心の炎から

先日、東京の某所で
歩道に面したショーウィンドウのありさまに
私は釘付けになりました。

 

そこには「閉店」の張り紙だけが
ぽつんと掲げられている状況でした。

 

そして空っぽになった店内の奥に人影が…
かつての店主だったのでしょう。
男性がただ一人、椅子に腰掛けていました。

 

その表情には疲労と諦めが
深く刻まれていたのです。

 

この光景を見て、私の脳内に浮かんだのは、
「彼の事業の成否を分けたのは何なのだろうか…」
という思いでした。

 

私も歯科医院を開業して数年後に
倒産が目の前をチラつくような経営危機を経験しています。

 

幸いなことに、その後、歯科医院経営を立て直せましたが、
店内で1人、椅子に腰掛けていた彼の姿に
私がなっていたかも知れない恐怖と
その頃のことが鮮明に呼び起こされてしまいました。

 

彼のようないわゆる店舗経営者と、歯科医院の院長には
似ているところも違うところも沢山あります。

 

その似ているところの中でも、
特に、歯科医院の院長には
あまり知られていないことがあります。
それは…

 

院長であり経営者であるあなたのモチベーションが
歯科医院の経営成績に直結している。

 

ということです。

 

これは私自身の院長・経営者の経験からも、
これまで15年以上、200医院以上の
経営改善の手伝いをしてきた経験からも、
確実だと言えることの一つです。

 

院長の「心の炎」が消えかかると
思いのほか早く、そして確実に
院内全体が停滞し始めます。

 

例えば、A歯科の院長先生は
患者数の減少に悩み始めた時、
まず自分自身が疲れ切っていたことに
全く気づいていませんでした。

 

スタッフへの指示も曖昧になり診療への集中力も低下。
患者満足度の低下から紹介患者が途絶え、
さらなる患者減少という負のスパイラルに陥ったのです。

 

では、なぜ院長のモチベーションは重要なのでしょうか?
ダウンしたらどうすれば回復できるのでしょうか?

 

この記事では、これらの疑問に対する答えと
実践的な知見をお伝えします。

静かな経営クライシス

院長のモチベーション低下が与える影響は、
「サイレントキラー」のように静かに、
しかし確実に経営業績に及んでいきます。

 

なぜ「サイレントキラー」と言うのか。
それは、あなた自身が気づかないうちに
院内のあらゆる場所に影響が広がるからです。

 

私が訪問したB歯科医院では
院長先生がある日こう漏らしました。

 

「気づいたら売上が半年前より15%も
下がっていました。でも、日々の診療は
いつも通りしていたつもりなのに…」

 

このケースで何が起きていたのか?
分析してわかったのは、
院長の「いつも通り」の認識自体が
すでに変質していたということです。

 

モチベーション低下の第一の影響は
「診療の質」に表れます。

 

診療時間が短くなる、説明が雑になる、
患者の小さな不満や要望への感度が鈍くなる…

 

あなたは最近、患者の話に
「もう聞き飽きた…」「また同じ話か..」
と感じることはありませんか?

 

ひょっとすると、それは知らず知らずのうちに
あなたのモチベーションが
低下している表れなのかも知れません。

 

続いて、モチベーションの低下第二の影響は
「スタッフへの波及」です。

 

院長の言葉のトーン、表情、姿勢、話し方…
これらは院長が思う以上にスタッフに敏感に伝わります。

 

C歯科医院のケースでは、
院長のモチベーション低下から半月後には
受付スタッフの電話応対が塩対応でそっけなくなり、
新患予約が減少し始めていました。

 

さらにモチベーションの低下第三の影響は
「意思決定の停滞」です。

 

改善すべき課題があっても
「まあいいか」で済ませてしまう。
設備投資や勉強会参加といった
前向きな決断が遅れる。

 

これらの状態が静かに同時進行していき、
気づいた時には”大ごと”になっている…
それがモチベーション低下の最も恐ろしい点です。

 

多くの院長先生の話を総合してみると、
院長のモチベーション低下から
歯科医院の業績悪化までの期間はわずか3〜4ヶ月。

 

しかし、リカバリーには倍以上の時間が
かかることがほとんどです。

 

「緩んだ手綱を慌てて締め直しても、
馬はおいそれと元には戻らない」のです。

 

問題は、多くの院長先生が
自分のモチベーション状態を
客観的に評価できていないことです。

 

次の3つのサインに心当たりがあれば
あなたはすでに黄色信号かもしれません。

 

・朝、歯科医院に向かうのが億劫に感じる
・新しい治療法や機器に興味が湧かない
・スタッフとの会話が必要最低限になっている

 

では、こうした状況をどう打開すればいいのでしょうか?
次からその対処法について話していきます。

モチベーションの回復と維持

モチベーション低下の負のスパイラルから
抜け出すための方法は存在します。
効果的な3つの方法をお伝えしましょう。

 

回復と維持1.診療の軸を再確認する

あなたはなぜ歯科医師になったのですか?
その原点に立ち返ることが第一のステップです。

 

D歯科医院の院長は
保険診療に追われて疲弊していました。
そこで彼には、国家試験合格直後の
希望に満ちた志を思い出してもらいました。

 

「そうだ!私は患者の人生に
良い変化をもたらしたくてこの道を選んだんだ!」

 

この気づきから、彼は月に2症例だけでも
自分が情熱を持てる治療に
取り組む時間と患者を確保し始めました。

 

すると、ある意味当然なのですが、
その2症例への取り組みが他の保険診療にも
良い影響を与え始めたのです。

 

ここでの具体的アクションプランとして
以下のようなことが挙げられます。

 

・「自分の歯科医療の理想」の実践に向けて
 週に1時間でも行動・する
・過去の印象的な症例写真を見直す
・尊敬する人物や憧れる歯科医師の著書や講演を再読する

 

回復と維持2.小さな成功体験を意図的に作る

モチベーションは成功体験から生まれます。
しかし大きな成功はそう簡単には訪れません。

 

そこで重要なのが、小さな成功体験を
繰り返し意図的に作り出すことです。

 

E歯科医院では、院長が毎週金曜日に
「今週のベストモーメント」を
スタッフ全員で共有する習慣を取り入れました。

 

「難しかった患者との関係が改善した」
「新しい技術をマスターした」

 

など、小さな成功を言語化し、共有することで
チーム全体の活力が高まりました。

 

ここでの具体的アクションプランとして
以下のようなことが挙げられます。

 

・終業時に「今日の3つの良いこと」をノートに記録
・1ヶ月に1つ、新しい知識や技術の習得目標を立てる
・患者からの感謝の言葉を記録に残す

 

回復と維持3.あなた自身への投資を惜しまない

歯科医師は他者のために尽くす職業ですが、
自分自身が満たされなければ
長期的な活力は維持できません。

 

F歯科医院の院長は、毎月必ず1日だけ、
普段なら診療日である日を休診日にして
完全に自分の趣味や家族との時間に充てています。

 

さらには、院長自身が強い関心を持った
研修や勉強会については、思い切って
「学びの日」として休診も辞さないことにしました。

 

「最初は罪悪感がありましたが、
この習慣を始めてから診療への情熱が復活し、
結果的に売上も20%アップしました」と彼は言います。

 

ここでの具体的アクションプランとして
以下のようなことが挙げられます。

 

・月に1回以上は非日常の体験をする
・”歯科と無関係でも”興味あるセミナーに参加する
・体調管理を最優先事項と位置づける

 

これら3つの実践法には共通点があります。
それは「意識的な行動」です。

 

モチベーションは待っていても回復しません。
「今の状態から変わりたい」という強い意志と、
小さな一歩の踏み出しが必要なのです。

 

実際、私が相談を受けた中で
この3つを実践した院長先生の90%以上が
半年以内に明らかな業績改善を達成しています。

”明日”は今日の心の状態で決まる

院長先生のモチベーションは
歯科医院全体のエネルギー源です。

 

それが低下すると、静かに、しかし確実に
診療の質、スタッフの姿勢、そして
最終的には経営成績にまで悪影響を及ぼします。

 

しかし、その逆もまた真実です。
あなたの情熱が再び燃え上がれば
歯科医院全体が活性化し始めるのです。

 

本日お伝えした3つの実践法

・診療の軸を再確認する
・小さな成功体験を意図的に作る
・自分への投資を惜しまない

 

これらはすべて、
今日から始められるものばかりです。

 

今日の診療が終わったら、
「今日の良かった瞬間」
スマホのメモに残してみてください。
5分もかからず完了するはずです。

 

それが、あなたの歯科医院を
再活性化させる第一歩となります。

 

モチベーションの管理こそが
歯科医院経営の要。

 

あなたの心の炎の明るさが、
スタッフを、そして患者を照らし、
最高の歯科医療を提供する原動力となるのです。

 


 

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歯科医師
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株式会社120パーセント
代表取締役  近  義武

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