先生、毎日の診療、本当にお疲れ様です。
こんにちは、株式会社120パーセント代表、
ニッチな自由診療でも「先生のその治療が受けたい!」患者が集まる歯科医院構築、
クリニックの経営アドバイザーで歯科医師の 近 義武 です。
選択肢の多さが招く歯科医院経営の迷走
人は選択肢が多いほど迷いが生じるものです。
歯科医院経営においても同じことが
言えるのではないでしょうか?
「今月は広告に投資すべきか」
「設備の更新を優先すべきか」
「スタッフの教育に時間をかけるべきか」
毎日の診療に加えて、こうした判断の連続に
疲弊している先生は少なくありません。
ある院長は新しい診療機器の導入で悩み続けた結果、
競合他院に先を越され後悔しました。
別の院長はマーケティング手法に迷走し続け、
結局どれも中途半端な結果に。
人は、選択肢が多すぎると決断できず、チャンスを逃してしまう!
昨日も、開業10年目の先生から
「何から手を付けるべきか分からず、毎日が過ぎていく」
と愚痴られました。
あなたの歯科医院でも、やるべきことは山積みなのに
何から着手すれば良いのか迷うことはありませんか?
経営判断における優先順位の重要性
では、選択肢の多さに混乱しないために
どうすれば良いのでしょうか?
答えは単純です。
行動の優先順位をつけること。
歯科医院経営において、すべてを
同時に行うことは不可能です。
院長である先生の時間もエネルギーも、
歯科医院の資金も限られています。
成功している歯科医院の院長に共通するのは、
「何をするか」ではなく、
「何をしないか」を明確に決断する力です。
優先順位を決める基本は
「費用対効果」と「緊急性」です。
例えば、リコール率の改善は
新規患者獲得よりも少ないコストで
大きな収益向上につながります。
また、スタッフの離職防止は
新人教育よりも優先すべき課題でしょう。
あなたの歯科医院で今、最も大きな
変化をもたらす行動は何でしょうか?
それを見極め、まず一つの課題に
集中することで、混乱から脱却できるのです。
自院の客観的分析が難しい本当の理由
「優先順位をつけることの重要性は分かっているけれど、
それがなかなかできないんです…」
こう悩む院長先生は多いものです。
では、なぜ優先順位づけが難しいのでしょうか?
それは、先生自身の歯科医院だからです。
人間の脳は、自分に関することとなると
客観性を失いがちです。
長年の臨床経験から生まれた思い込み、
投資してきた設備への執着心、
スタッフとの人間関係…
こうした先入観や固定観念が
冷静な判断を妨げているのです。
ある先生は「私の歯科医院は接遇が自慢です」と話しますが、
実際の患者アンケートでは評価がイマイチという例もあります。
また、得意な治療に注力するか、不得意分野を改善するか、
ここの判断も相当難しいものです。
あなたはあなたの歯科医院の強みと弱みを、
本当に”客観的に”把握できていますか?
専門家視点と”岡目八目”の効果
自院を客観的に分析することが難しいなら、
どうすれば良いのでしょうか?
そこで必要となるのが第三者の専門的な視点です。
「岡目八目」ということわざがあります。
当事者よりも、傍から見ている人の方が
状況をよく把握できるという意味です。
ただし、注意点があります。
第三者であれば誰でも良いわけではない点です。
例えば、経営に詳しくない友人や
歯科業界を知らない一般の方では、
的確な分析は運次第になる可能性が高いと言えます。
実際、この「客観的な視点」をウリにしている
経営コンサルタントもいるくらいです。
ですから、それなりの費用を用意できるなら
優れた経営コンサルタントに依頼するのが最も確実です。
いずれにせよ。的確な分析と優先順位を決めること!
ある歯科医院では、自分では気づかなかった
予約システムの問題点の改善を行うことで、
キャンセル率が半減できました。
また別の医院では、院内動線の改善だけで
チェアタイムが平均15%短縮。
その結果、患者満足度も向上しました。
あなたの歯科医院にも、外からしか見えない盲点が
ひょっとすると存在しているかもしれません。
そんな盲点を第三者が見つけてくれるなら、
あなたが自力での発見にこだわる必要は薄くなるのでは?
信頼できる”第三者視点”の選び方
では、どんな条件が整っていれば
第三者に歯科医院の分析を任せても良いのでしょう?
”前提”的な知識
まずは一定の知識がなくては分析が成り立つはずもありません。
あなたの歯科医院の分析を任せる第三者には
以下の2種類の知識を持っている方を選びましょう。
まず、小規模から中規模の一般業種の個人事業や法人の経営について
それなりのマーケティング知識(売上や利益改善系)を備えていること。
そして、歯科クリニックの経営特性や
運営実態、院長の仕事内容、スタッフ雇用・管理などの
歯科医療ビジネスの内実を理解していること。
この辺りは実際に会って話さないとわからないはずです。
生半可な知識しかない第三者では、分析も、
それに基づく優先順位の選定も大した成果にはつながりません。
成功事例よりも失敗事例を自己解説させると
持っている知識や考え方の本質が垣間見えることがあります。
”言語化”する能力
極端な話、知識とそれを生かした分析力があれば
分析そのものは可能です。
しかしその内容を、あなたに理解できるまでに
噛み砕いて伝えられなければ、その先に実利は望めません。
分析した第三者にマーケティングの知識があっても、
その辺りについては歯科医師には馴染みの浅い分野です。
我々歯科医師が患者に専門知識を伝えるのに工夫が必要なように
分析者がマーケティングの知識をあなたに的確に伝えるには
”言語化する能力”必要になるのです。
”提案”する能力
理論ではなく、明確な行動計画を示してくれるかが鍵です。
分析後に「あとはこれを参考に先生の方で…」と
丸投げされてもそれはそれで困ってしまいます。
良いアドバイザーは単なる問題点の指摘だけでなく、
実行可能な解決策まで提示してくれます。
さらにその提案をする際には
あなたの歯科医院の理念や価値観を
尊重してくれる方が望ましいと言えます。
マーケティンング的にどんなに良い提案でも
院長先生のポリシーに反する提案をされて
その効能などを熱く語られても時間の無駄です。
迷いを断ち切って成長へ
選択肢の多さに悩まず、
まずはあなたの歯科医院の現状分析から始めましょう。
客観的視点が必要なら、信頼できる専門家に
相談してみることは、十分に検討する余地があります。
結果的には、無駄な時間を無くして機会損失を防いでくれる
”かえって楽でお得”な一手になることも多いものです。
あなたの歯科医院が次のステージに進むための第一歩は、
今日から優先順位を明確にすることですよ。