あなたの歯科医院は、
集患の要であるホームページを最大限活用できていますか?
先日、ある歯科医院の院長から相談を受けました。
「SNSの運用に力を入れているのに新規患者が増えないんです」
その院長先生は毎日のようにSNSに投稿し、ブログも書いて、
チラシも配布しているのに新規患者数が伸びないと悩んでいました。
調べてみると、その悩みの原因はすぐに明らかになりました。
従ってその集患機能も本領を発揮していない!
ということだったのです。
あなたの歯科医院では、
公式サイト(ホームページ)はどのような位置づけですか?
「制作会社に任せたままで内容をよく知らない」
「SNSの方が大事だと思っている」
こんな認識をお持ちではないでしょうか。
多くの歯科医院で公式サイトは
「持っていて当たり前の存在」になっていますが
その本当の価値は十分に理解されていません。
患者はあなたの歯科医院を選ぶ前に
必ずといっていいほど公式サイトをチェックしています。
2023年の調査では、新規で歯科医院を選ぶ患者の86%が、
来院前に歯科医院の公式サイトを確認しています。
つまり、あなたの歯科医院の公式サイトは
新患獲得のための最も重要なマーケティングツールなのです。
私はこれまで200医院以上のコンサルを行ってきましたが、
公式サイトを改善しただけで、新規患者が30%以上
増加した事例を数多く見てきました。
では、なぜ公式サイトがそれほど重要なのか。
どのように活用すれば効果的なのか。
具体的に解説していきましょう。
なぜ公式サイトを集患の中心にするのか
歯科医院のマーケティング活動は多くの場合、
SNS、チラシ、看板など複数の手段で行われています。
これらはすべて重要な集患活動ですが
その位置づけを間違えると効果が大きく減少します。
あなたの歯科医院のマーケティング活動は全て
”公式サイトへの導線”として機能させるべきなのです。
なぜなら、SNSやチラシ、その他もろもろは
あくまで「入口」「誘引装置」にすぎないからです。
たとえば、インスタグラムで素敵な投稿を見た患者が
次に何をするでしょうか?
「この歯科医院についてもっと詳しく知りたい」
と思ったなら、あなたの公式サイトを尋ねてみようとします。
そこで適切な情報が得られなければ
興味を失った患者はすぐに離れてしまいます。
また、SNSなどからのあなたの歯科医院の公式サイトへの
流入は歓迎すべきですが、公式サイトから
あなたのSNSなどへと流出させては”集患の”意味はほぼ消失します。
すべての努力が水の泡になります。
公式サイトは、あなたの歯科医院のハブ(中心)であり、
すべての情報が集まる場所であるべきなのです。
患者予備軍の方が読み進んでいきやすくて、離脱しにくい工夫を凝らし、
閲覧してもらう時間を伸ばして、あなたへの関心や好感を高めて
「来院してみようかな…」と感じさせなくてはなりません。
この後、説明しますが、実際に患者に行動を起こさせる
ポテンシャルが最も大きいのは、やはり公式サイトなのです。
SNSなどにもポテンシャルはありますが、
いかんせん、その大きさでは公式サイトに優るツールは
現在のところ存在していないと言えるでしょう。
さらに重要なのは、SNSやGoogleマップなどと違って
公式サイトは”あなた自身がほぼ完全に管理可能な”
唯一のデジタル資産だということです。
SNSのアルゴリズムが変わったり、
プラットフォームの人気が衰えたりしても
独自ドメインの公式サイトは資産として残り続けます。
歯科医院公式サイトが持つ独自の強み
歯科医院の公式サイトには
他のマーケティング手段にはない重要な強みがあります。
まず挙げられるのが、
”多様な表現方法を組み合わせられる”という点です。
テキスト、写真、イラスト、動画、音声など
多くの形式のコンテンツを自由に組み合わせて発信できます。
SNSで、は画像サイズや動画の長さ、文字数などに制限がありますが
公式サイトではそういった制約から解放されます。
たとえば、インプラント治療について詳しく説明したくても、
SNSの投稿では足りないことがほとんどです。
しかし公式サイトなら、治療の流れを段階ごとに
写真や動画で示しながら詳細な説明を加えることができます。
患者の不安や疑問に対する回答も
十分なスペースを使って掲載できるのです。
また、コンテンツの階層化ができることも大きな強みです。
初めて訪れた患者には概要だけを伝え、詳しく知りたい患者には
専門的な情報を提供するといった情報の階層化が可能です。
さらに、検索エンジン最適化(SEO)によって
患者があなたの歯科医院を能動的に発見可能にもなります。
「インプラント 安全」などと検索した患者を
あなたの歯科医院に誘導できるのは
適切に設計された公式サイトだけなのです。
集患に効果的な公式サイトの作り方
公式サイトの重要性はわかったけれど
具体的にどう作ればいいのか。
多くの院長先生がこの点で悩まれています。
効果的な歯科医院の公式サイトには共通する特徴があります。
”患者に共感され、他院と差別化されて、しかも陳腐化しにくい”
コンテンツを持っているということです。
では、具体的には公式サイトをどう作ればよいのでしょうか。
まず最も重要なのは”歯科医院の独自性を明確にすること”です。
「どんな患者のためにどんな医療を提供したいのか」
「スタッフ全員が大切にしている価値観は何か」
こんな点を言語化し公式サイトの随所に織り込みましょう。
ある院長先生は、子供の頃の歯科恐怖症の経験から
「痛みの少ない治療」にこだわりを持ち
それをホームページの中心メッセージにした結果、
歯科治療に恐怖を感じる患者からの予約が急増したのです。
誤解してはいけないのは、こだわりを中心メッセージにしたことが
この結果に直結したのではなく、院長先生のこだわりを
患者に共感してもらえるように、メッセージとして的確に構築できた結果です。
そして次に、”患者視点のコンテンツ”を充実させることです。
多くの歯科医院サイトは治療内容の説明を詳細にしていますが、
それだけでは患者の心には響きません。
「痛みはどの程度あるのか」
「費用対効果はどうなのか」
こういった患者が実感しやすい情報を
丁寧に提供する公式サイトは必ず他院との差別化されます。
さらに、”サイトの定期的な更新”も重要です。
治療事例やスタッフブログ、院長の治療哲学など
新鮮なコンテンツを定期的に追加することで
あなたの歯科医院の公式サイトの価値は高まり続けます。
今日から始める公式サイトの強化策
これまで見てきたように、歯科医院の公式サイトは
新規患者獲得において最も重要なマーケティングツールです。
あなたの歯科医院が持つ強みを最大限に活かし
患者に伝えるためには、公式サイトの活用が不可欠なのです。
最後に、”今日から始められる公式サイト強化の具体策”を
3つご紹介します。
1. 独自性を再確認する
なぜ歯科医師になったのか?
なぜこの地域で開業したのか?
どんな歯科医療を提供したいのか?
こういった点を書き出し、スタッフとも共有しましょう。
これが公式サイト改善の第一歩です。
2. 患者の声を集める
現在あなたの歯科医院に通院中の患者に
「なぜこの歯科医院を選んだのか」を聞いてみましょう。
患者視点の価値を知ることで
公式サイトに盛り込むべき内容が明確になります。
3. 定期的な更新計画を立てる
週に1度でも新しいコンテンツを追加する習慣をつけましょう。
治療事例や季節の口腔ケア情報など、更新内容を
あらかじめ計画しておくと継続しやすくなります。
例えば、先月分のレセプト発行業務が終了した翌日に
1時間ほど時間を必ず確保して、翌月のコンテンツの更新計画を
決めてしまいましょう。
テーマと内容の箇条書きが決まっているだけでも
コンテンツの作成が驚くほど楽になります。
月初がレセプト整備に忙殺されるなら、
その週のコンテンツ作成は無しにしてしまうのも一手です。
公式サイトは一度作って終わりではなく育て続けるものです。
今日からこの3つの取り組みを始めることで
あなたの公式サイトは集患の中心として機能し始めるでしょう。