予防歯科導入のハードルを下げろ!【書き下ろし】

Last Updated on 2022.6.20 by 近 義武

予防歯科を導入したいと考える院長は多いものです。
しかし、すんなりと始められる方は3割程度です。

 

オペレーションの組み立てがうまくいかなかったり、
採算が取れる診療体制の構築が進まなかったり、
患者に受け入れてもらえなかったりと
思っていた以上にハードルが高いと感じて
導入を諦めてしまう方もおいでになります。

 

中でも難しいのは、患者に継続して
予防歯科を受診してもらうことになります。

 

一生懸命予防の大切さを説明しても断られたり、
1〜2回で来なくなってしまう患者が跡を立たなかったりします。

説明がヘタ?

予防歯科の導入に失敗する院長先生の多くが
「説明がヘタだから断られたり、脱落したりする」と
考えて、その改善をしようとします。

 

確かに説明は、下手よりも上手い方が良いに決まっています。
しかし、予防歯科の導入が一筋縄でいかないのは
説明の上手い下手だけが原因ではありません。

 

では、導入が難しい「真の原因」とは一体何なのでしょうか?
その答えは日頃の日常臨床の中に隠れています。

予防歯科に対する患者の感じ方

我々歯科医師は口腔内の2大疾患である齲蝕と歯周病は
予防が可能だと骨の髄まで身に染みています。
当然、予防を実行した結果も、予防を実行しなかった際の結果も
十二分に理解しています。

 

この『実感』が患者にはありません。
どんなに説明をされても「実感」には程遠いままです。

 

では、患者の立場で予防歯科の導入を眺めてみましょう。
まず、多くの患者が何らかの悩みや困りごとを解決したいからこそ
あなたの歯科医院に来院します。

 

歯が痛い、滲みる、歯肉が腫れた、歯が揺れる、など
自覚症状があって、その解消のために来院するのです。
ですから、患者としてはまず主訴の治療を受けるところから始まります。

 

主訴の初期治療がひと段落ついた後は
治療計画に従って治療を進めるのですが、
この時の患者は「特に困っていない部位」まで
治療を受けることになります。

 

もちろん歯科医師から説明を受け、
治療が必要だと納得の上で受診するのですが、
主訴とは違って、何らかの悩みや困りごとはないけれど
診査診断の結果、治療をした方が良いと言われてのことになります。

 

そしてその治療が終了した後に、今度は
『予防歯科をしましょう』と歯医者の先生に言われるわけです。
病的な部位の治療は一通り行った後にです。

 

患者としては「自覚症状もない、悪いところは直した」にも関わらず
『今後は定期的に通ってください』と言われている。
意味がわからない方がある意味当たり前なくらいの話です。

 

ですから「説明の上手い下手」だけが問題なのではなく、
この根本的に患者が抱える疑問や不条理を解消しなくては
予防歯科のレールに乗ることもなければ、
長期にわたって通院し続けることもないのです。

 

このように予防歯科は患者にとってはハードルが高い
イバラの道となっているのです。
そしてそれに輪をかけてハードルを高めている要因も存在します。

この記事の公開は2022年11月30日まで

Last Updated on 2022.6.20 by 近 義武

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