誰の得にもならない「研修」

保護中: 『研修中』の名札はそのスタッフを○○させてしまう!

Last Updated on 2024.8.2 by 近 義武

最近は人手不足があらゆる業種で深刻です。
流動性も高くなっていますから
『研修中』の札をつけた店員をよく見かけます…

 

突然ですが、私はかなり活字が好きです。
書籍は購入後、すぐに一気読みするものもあれば、
いわゆる「積ん読」になるものもありますが(笑)

 

書籍はAmazonなどで注文することが最近は増えましたが、
好みなのはリアル店舗で手に取って買うことです。
近所の書店は私がつい長居してしまう
寄り道スポットの1つになっています。

 

先日、いつも使っている最寄りの書店で、
何冊か書籍を購入しようとレジに赴いたときのことです。
その会計のスタッフの胸には『研修中』の札がありました。

 

こんにちは、株式会社120パーセント代表、
集患、自費率向上、予防歯科の確立をブランディングで実現する、
ブランド歯科医院構築・経営コンサルタント、
歯科医師の 近  義武 です。

 

あまりいい予感はしませんでしたが、
特に急いでもいませんでしたので
購入する書籍の会計を始めてもらいました。

 

そのスタッフも現金での会計なら
きっと問題なく処理できたことでしょう。
ただ、“近”が会計と同時に頼んだことがありました。

 

・クレジットカード払い
・領収書は必要だが宛名はなし
・ブックカバーは不要

 

案の定というか、悪い予感通りというか、
やっぱりスタックしてしまいました。

その札は免罪符じゃない

 

以前から疑問に思っていたのですが、
新人に『研修中』の札をつけて
客の前に平然と立たせる経営者サイドは
いったい何を考えているのでしょうか?

 

「研修中」だから多少のミスや
無駄に費やされる客側の貴重な時間については
目をつぶってくれということでしょうか?
だとすれば随分と厚かましい気がします。

 

店側できちんと教育して1人前になってから
接客の現場に立たせるのが本来のありかたです。

 

半人前のスタッフに業務を処理されて滞ったり、
客に不快な気分をさせたり、得することが誰にもありません。

 

『研修中』の札が免罪符だとでも思っているのか、
会計処理やその他の業務を間違っても悪びれない
スタッフの態度にも腹が立ちます。

 

私は接客の必要なすべての業種で
『研修中』の札をつけることに反対します!
スタッフ本人には甘えが生じ、顧客には迷惑だからです。

歯科医院でも当然

 

歯科医院はそういう傾向の強い職場の1つです。
基本的に患者はどんなスタッフであろうと
一定レベル以上の「エキスパート」と認識し期待もしています。

 

未熟なスタッフに(少なくとも自分の診療に)
関与してほしいとは思っていません。

 

例えば、患者がスタッフに日常の注意点などを尋ねたなら
どんな疑問に対しても即答してくれる、
「なるほど」と思える答えをしてくれる、
そうあってほしいと望む傾向が強いのです。

 

歯科医院全体として患者からの信頼を構築する上では
『クオリティの担保』は非常に重要な要素なわけです。

 

ですから「あそこの歯科医院なら安心」と感じさせるには
どこかで線引きをしなくてはならないのです。

『ここまでのレベルになっていなければ
 患者の前には可能な限り出さない』

 

もちろん、ある程度のレベルになるには
相当の勉強が必要になります。
教育コストもそれ相応に発生します。

 

それでも「ここまで」のレベルが高いほど
来院した患者には『無言のアピール』となって
あなたの歯科医院に対する安心感が高まります。

 

ただし、スタッフがその成果を発揮している場面を
院長やチーフ等の上司が目の当たりにすることは
それほど多くはありません。

 

つまり、教育や本人の努力の成果や実際の効果を
評価、チェックする立場の者が実感しにくいのです。

 

ここには十分な配慮をしておかないと
スタッフのモチベーションが保てません。
評価されない努力を続けることは
誰にとっても楽しいモノではないのですから。

あなたはどうしますか

 

『スタッフをきちんと教育してから患者の前に出す』ことは
歯科医院として「患者からの信頼を得る」意味では
最上位の重要性になります。

 

その認識があるにもかかわらず
言及する人はほとんどおらず、
力を入れている院長も少ないのが実情です。

 

そして結果としては、半人前のスタッフに
「研修中」の札をつけて患者の前に立たせる…
やはり誰も得する人がいません。

 

さて、この話を聞いてあなたはどうしますか?
多勢と同じ道を進みますか、それとも…?

考えてみましょう

さて、それでは恒例のシンキングタイムです。

 

今回の話からも、歯科医院のスタッフに求められているものが
かなり大きいことがうかがえます。

 

それゆえに、いわゆるマンパワーが大きいほど
そのスタッフには価値があることになります。

 

特に礼儀作法や一般常識、社会常識の部分での
マンパワーが大きいというのは
歯科スタッフに求められる知識や技術とは別の
優れたアドバンテージといえます。

 

そういうスタッフが入職してくれると
歯科医院としてはとても助かることになるのですが、
注意しなければならないこともあります。

 

優秀なスタッフだからこそ
注意する必要があることとはどんなことでしょうか?

 

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歯科医師
歯科医院の集患・経営、
ブランド構築コンサルタント

株式会社120パーセント
代表取締役  近  義武

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