良質な患者を集めたい

歯科医院の集患戦略|患者との「価値観のズレ」を埋める方法

患者が待合室から消えた?!

先日、ある駅前の商店街を歩いていて、
ふと目に留まったのが老舗の洋食店でした。

 

「創業50年」の看板が誇らしげに掲げられ、
ショーケースには美味しそうなハンバーグの
サンプルが並んでいます。

 

しかし、ランチタイムにもかかわらず、
店内には客がほとんどいません。

 

一方、その隣にできた新しいカフェは、
開店から1年も経っていないのに行列ができていました。

 

違いは何か?

 

新しいカフェは、Instagramなどで積極的に情報を発信し、
「どんな体験ができるか」を明確に伝えています。

 

老舗の洋食店は「良いものを作れば分かってもらえる」
という姿勢のまま、時代の変化に取り残されていました。

 

これと同じようなことは、
歯科医院でも起きています。

 

先生の待合室は、今日も患者で賑わっていますか?

 

開業当初や10年前と比べて、
新患の数は増えていますか?
それとも減っていますか?

 

どれだけ優れた治療技術を持っていても…
どれだけ丁寧なカウンセリングをしていても…
どれだけ清潔で快適な院内環境を整えていても…

 

患者に「知ってもらえなければ」
選ばれることはありません。

 

昔のように、電話帳広告や駅の看板だけで
患者が自然に集まる時代は終わりました。

 

「団塊世代の先生が引退すれば経営が改善するだろう…」
「医療人が営業のようなことをするのは品位に欠ける…」
「患者の口コミだけで十分評価されるはずだ…」

 

こうした考えに固執していると、
気づいたときには経営が立ち行かなくなっています。

 

集患において、まず必要なことは
「知ってもらう」ことです。
しかし、ここに大きな落とし穴があります。

 

多くの歯科医師が
「知ってもらう」ために情報発信を始めますが、
期待したほどの成果が出ないのです。

 

なぜでしょうか?

伝わらない!伝わらない!

歯科医師と患者の「価値観の断絶」

先生は歯科大学を卒業して以来、
そのほとんどの時間を歯科業界の中で過ごしてきたはずです。

 

勤務医時代も、開業してからも、
セミナーや学会で会うのは同業者ばかり。

 

周囲にいるのは歯科医師、歯科衛生士、
歯科技工士といった専門家だけです。

 

気づいていますか?

 

先生と患者の間には、歯科医学の知識だけでなく、
価値観も、健康への意識も、大きな隔たりがあるのです。
『情報の非対称性』と表現される状況です。

 

極端な言い方をすれば、先生が「すごい!」
「素晴らしい!」「価値がある!」と感じることの多くは、
患者には大したメリットとして伝わりません。

 

例えば、先生が自信を持って導入した
最新のマイクロスコープ。

 

先生にとっては、
「精密な根管治療が可能になる」
「治療の成功率が格段に上がる」
「再治療のリスクが減る」
などの効能のある画期的な機器です。

 

しかし、患者の多くは、

「マイクロスコープって何?」
「普通の治療と何が違うの?」
「料金が高くなるだけじゃないの?」

としか思いません。

 

先生が数百万円を投資して、
何十時間も研修を受けて習得した技術も、
患者には「よく分からない専門的なこと」
にしか映らないのです。

 

インプラントの埋入本数が100本を超えた実績も、
セラミック修復の審美性へのこだわりも、
患者にはその価値が正しく伝わりません。

 

これが「価値観の断絶」です。

 

「伝える努力」だけでは不十分

「それなら、専門用語を使わずに
丁寧に説明すればいいんだ」

 

そう考えて、ホームページやブログ、
院内掲示物で情報発信を頑張る先生も多くおいでです。

 

しかし、残念ながら、
親切丁寧に語っても真意は半分も伝わりません。

 

正しいことが正しく伝わらないことも
しばしば起きるのです。

 

なぜなら、患者は「何が正しいか」
判断する基準を持っていないからです。

 

先生が「予防が大切です」と伝えても、
患者は「痛くなったら行けばいい」と考えます。

 

先生が「定期検診で早期発見を」と勧めても、
「時間がない」「お金がもったいない」と後回しにします。

 

この認識を明確に持たないまま、
「良い情報を発信すれば患者は来る」と考え努力しても、
費やした時間や手間、金銭的負担に比べて
成果はわずかという結果になりやすいのです。

 

ここまで十分理解していても、実際にはさらに、
情報発信・集患についての戦略が必要になります。

 

「何を」「誰に」「どのように」伝えるのか。

この設計なしに、ただ闇雲に情報を発信しても、
先生の歯科医院は選ばれません。

情報発信戦略を見直す

「無料」の落とし穴

広告を出すということは、当然費用がかかります。

 

「できるだけ広告費を抑えたい」
「SNSなら無料で情報発信できるから」
「まずはGoogle Mapの無料の発信から」

 

そう考えて、InstagramやFacebook、
LINEなどを活用する先生も増えています。

 

確かに、金銭的な負担は抑えられます。
しかし、「無料」には大きな代償があります。

 

費やす時間、要する手間、投稿のアイデア出し、
動画撮影、写真撮影、文章作成、編集、投稿…

 

そして、手がけてから実際の成果に結びつくまでの期間。
さらには、継続しなければ効果が出ないという現実。

 

金銭的負担を抑えようとするほど、
これらの「見えないコスト」は大きく高くなる傾向があります。

 

毎日投稿を続けても、3ヶ月で新患は1人か2人…
先生の貴重な時間は、本来なら経営戦略の構築や、
スタッフ教育に使うべきものではないでしょうか?

 

先生が広告の出稿を躊躇される気持ちも分かります。
しかし、大切なことは広告費の額ではなく、
「費用対効果」「時間対効果」「リソース対効果」です。

 

月に5万円の広告費で10人の新患が来るなら、
月に30時間かけてSNSで2人の新患を獲得するより、
はるかに効率的です。

 

費やすもの以上のリターンがあればいい。

 

ただし、そのリターンがどれほど出るかは、
実際にやってみないと分かりません。

 

マーケティングは「実験」である

「でも、広告を出して効果がなかったら
お金が無駄になるのでは?」

 

そう不安に思う先生もいるでしょう。
ここが最も重要なポイントです。

 

マーケティングの世界では、

テスト → 判定 → 改善 → 実行 → 判定 → さらなるテスト…

と、際限も終わりもなく、継続するのが成功のコツです。
最初から完璧な広告を作れる人はいません。

 

A案とB案を同時に出稿して、
どちらの反応が良いかを判定する。

 

反応が良い方を残し、さらに改善案をテストする。

 

キャッチコピーを変える、写真を変える、
ターゲットを変える、色味を変える…

 

こうした小さな改善の積み重ねで、
費用対効果を高めてくのです。

 

逆に、途中で辞めてしまうのは
それまでの努力も時間も費用も全て無駄にする行為です。

 

「3ヶ月やったけど効果がないからやめた」

 

これが最もやってはいけないことです。
3ヶ月で得られたデータは、貴重な
「何が効果的で、何が効果的でないか」
を示す情報です。

 

そのデータを活かして改善すれば、
4ヶ月目から結果が出るかもしれません。

 

しかし、そこで辞めてしまえば、
投資した費用も時間も、得られた知見も
全てゼロになります。

 

集患は「一発逆転」ではなく、
「継続的な改善」で成功するものなのです。

今日からできる「知ってもらう」

では、何から始めればいいのか?
その答えは、現状を把握することです。

 

先生の歯科医院は、
今どのように「知られている」のか?

 

Google検索で「地域名 歯科」と検索したとき、
先生の医院は何番目に表示されますか?

 

Googleマップでの口コミは何件ありますか?

ホームページはの掲載されているのは
「歯科医師が伝えたいこと」ばかりになっていませんか?
「患者が知りたいこと」は書かれていますか?

 

この現状把握なしに行う施策は
どんな施策も効果は半減します。

 

今日、診療が終わったら、10分だけ時間を取って
先生の歯科医院を患者目線で検索してみてください。
(患者目線になること自体が難しいなら、
一般人に近い家族に手伝ってもらうのもアリ)

 

そこに見えるのが、患者が「認識する」先生の歯科医院の姿です。

 

そして、その姿が
先生が「知ってもらいたい」姿と一致していないなら、
今こそ戦略的な情報発信を始めるタイミングです。

 

 


 

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歯科医師
歯科医院の集患・経営、
ブランド構築コンサルタント

株式会社120パーセント
代表取締役  近  義武

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