「ビジネスとは、客数×客単価×購入回数」である。
これはマーケティング界の偉い人、
ジェイ・エイブラハムの言葉です。
「売上方程式」という言い方をすることもあります。
客数×客単価×購入回数＝売上
歯科医院経営に当てはめるなら
患者数×来院１回あたりの診療報酬×来院回数＝売上
という形になります。
これを我々に馴染み深い、1ヶ月分のレセプトで考えると
さらに腹落ちしやすくなります。
患者数：１ヶ月間のレセプト枚数
来院１回あたりの診療報酬：保険診療１回の平均点数
来院回数；１ヶ月間の患者１人あたりの平均来院回数
売上：1ヶ月分のレセプトの総点数
ちなみに、あなたもよく気にされる
レセプト１枚あたりの平均点数は
来院１回あたりの診療報酬x来院回数
で表すことができます。
例えば、以下のような歯科医院があったとしましょう。
レセプト枚数２００枚
保険診療１回の平均点数５００点
患者１人あたりの平均来院回数２.５回
この場合、
２００x５００x２.５＝２５０,０００
２５万点で２５０万円の総診療報酬になります。
売上方程式の最も肝となるところは
「掛け算である」点です。
患者数×来院１回あたりの診療報酬×来院回数＝売上
そう、あなたの歯科医院の売上は
３つの要素の掛け算になっているということです。
ということは、この３つの要素、
・患者数
・来院１回あたりの診療報酬
・来院回数
これらのどこかに０が入ると、
売上も０になるということです。
また、先ほどは1ヶ月間で
診療報酬・売上を考えてみましたが、
これを１０年とか３０年とかの
長期スパンで考えてみると景色が変わります。
矯正やインプラントのような治療は
一連の治療を１回の治療セットと考えると
３つの要素の３番目の「来院回数」が１回の
売り切り商品と同じ性質だとわかります。
１人のインプラント治療の患者について考えると
診療報酬が１００万円だとしても
来院回数は１回とみなせますから
リピートなし、１００万円１回入金で終わりです。
リピートされにくい診療の比重が大きいほど、
新規患者の獲得に躍起にならないと
患者数がゼロになる危険性が高いのです。
歯科医院に限らず、世の中のビジネスモデルの
ほとんどがこの形なので
新規顧客を追いかけないと売上が上がりません。
ほとんどの歯科医院が毎月大変なのは
このパターンにはまっているからですね。
自由診療のメニューを増やすのは良いのですが、
その治療を受けてくれる患者を
どうやって獲得し続けていくかには
あまり関心を持たれていない院長だらけです。
患者数×来院１回あたりの診療報酬×来院回数＝売上
売上を増やしたいなら
３つの要素のどこかを変えなくてはなりません。
変える際には３要素トータルで考える癖をつけましょう。
患者数が４割減でも来院回数が２倍になるなら
売上は２割上がります。
経費等の絡みもありますから、細部の検証は必要ですが、
そういう戦略もアリなのです。
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歯科医師
歯科医院の集患・経営、
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株式会社120パーセント
代表取締役 近 義武
