「痛くない」が歯科医院経営を蝕む|自発的に患者を通院させるには

Last Updated on 2025.4.20 by 近 義武

こんにちは、株式会社120パーセント代表、
ニッチな自由診療でも「先生のその治療が受けたい!」患者が集まる歯科医院構築、
クリニックの経営アドバイザーで歯科医師の 近  義武 です。

「痛くない」=「大丈夫」ではないのに…

ある日のとある患者の発言です。

「先生、実は奥歯が少し気になって…
でも痛くはないんですよ。
ですから今日は検診だけで十分です」

 

こんな内容の発言、あなたの診療室でも日常的に
患者から聞かされているのではないでしょうか。

 

痛みがないことを理由に、治療の先送りや
予防処置を軽視というか、理解しようとしない患者心理…

 

これは単なる患者個人の判断と損得の問題以上に、
あなたの歯科医院経営を徐々に蝕む
静かな破壊力を持っています。

 

私は歯科医師として、またコンサルタントとしての所見から
「痛くないから大丈夫」という患者の思い込みこそが、
多くの歯科医院の経営不振の根本原因の1つであると
確信しています。

 

伸び悩んでいる歯科医院の多くは、
この「見えない敵」と日々戦っているのです。

 

院長先生であるあなたは優れた臨床技術をお持ちでしょう。
最新の治療法も学んでいるはずです。

 

しかし患者は、自覚症状がなければ、
あなたの素晴らしい技術や知識に触れる機会も
多少なりとも歯科の知識を得ようという気持ちも
持とうとは思わないものなのです。

 

これは患者のためにもならず、
あなたの医院経営にとっても大きな損失です。
なぜこのような状況が生まれてしまうのでしょうか?

歯周病・予防歯科が抱える「見えない価値」

歯周病と予防歯科には、
他の歯科治療と決定的に異なる特徴があります。
それは「価値の不可視性・不可知性」です。

 

カリエスによる冷水痛や疼痛は患者に即座に
治療の必要性を認識させます。

 

しかし歯周病は、重度に進行するまで
自覚症状をほとんど伴いません。

 

予防処置に至っては、その効果・効能は
「何も起きない状態」という形でしか現れません。

 

あなたは毎日のように歯周病患者に
以下のような言葉を投げかけていませんか?

 

「今は痛くなくても、このまま放置すると
将来、歯を失うリスクがありますよ…」

 

しかし、この警告は、患者の耳には
「今は問題ないからね」と変換されてしまいます。

 

なぜなら人間の脳は、目に見えない将来のリスクより、
今ここにある現実を優先するからです。

 

患者にとって歯周病治療や予防歯科は
「今は困っていないことに、時間とお金を使う行為」
なのです。

 

これが、歯周病の経過観察や予防歯科での通院患者数が
伸び悩み・頭打ちになっている歯科医院の共通課題です。

 

この患者にとっての「見えない価値」をどう伝えるかが、
あなたの歯科医院の成長を左右する重要な分岐点になるのです。

患者の行動を変える「価値の見える化」

「見えない価値」を患者に伝えるには、
体系的なアプローチが必要です。

 

私クライアント先の歯科医院で成果が出やすい
「価値の見える化」の3ステップ戦略をご紹介します。

 

 ステップ1:視覚化による認識転換

まずは、目に見える形で問題を提示することです。
歯周ポケットの数値だけでなく、口腔内カメラの画像を
患者と一緒に見る習慣をつけましょう。

 

「この赤く腫れた部分が歯周病です」と具体的に示すのです。
さらに効果的なのは、経時的な比較です。

 

初診時と3ヶ月後の写真を並べて見せることで、
「変化」という目に見える形となった価値を提供できます。

 

ステップ2:感情に訴える価値伝達

次に、将来のリスクだけでなく、現在の生活への影響を伝えます。

 

「歯周病菌は口臭の原因になります。」
「全身疾患との関連も報告されています。」

というような説明は、医学的には正しいのですが、
患者の心情に刺さることはありません。

 

それよりも

「大切な人との会話が楽しくなります」
「お孫さんを抱きしめる時の口臭を気にしなくて済みますよ」

といった感情に訴える伝え方の方が効果的です。

 

ステップ3:小さな成功体験の積み重ね

最後に、患者自身が成果を実感できる仕組みを作ります。

 

例えば、歯肉の出血ポイントをチャートに記録し、
減少していく様子を視覚的に示す。
口臭チェッカーの数値改善をグラフ化する。

 

このような小さな成功体験が、
次の来院への最大の動機づけになります。

 

こうした戦略を取り入れている歯科医院の多くで、
リコール率や来院継続率が有為に向上しています。

 

あなたの患者にも、明日から
この3ステップを試してみませんか?

患者を自発的に通院させる仕組み

歯周病治療や予防歯科の「見えない価値」を伝えることは、
患者のためであり、あなたの医院経営を安定させる鍵でもあります。
今日からできる具体的なアクションプランを
3つ紹介しておきましょう。

 

1. 朝礼で全スタッフと繰り返し共有する

歯周病や予防の価値を患者に伝える重要性や例え話、
言い回し、話の繋ぎ方などを含めて、
チーム全体で常に認識を再確認しましょう。

 

2. 視覚ツールを整備する

口腔内写真やイラストなど、
患者が「目で見て直感的に理解できる」材料を
すぐに使える状態にしておきましょう。

 

使えそうな症例があれば、患者に許可を得て
静止画や動画を撮影させてもらいましょう。
編集に凝る必要はありません。
患者の理解が深まルナら未編集のままでもOKです。

 

3. 本日の患者1人にだけ実践してみる

全患者にいきなり実施するのではなく、
まずは1人に対して丁寧に実践し、反応を確認しましょう。

 

大切なのは、続的な”小さな変化の提示”です。
先生やスタッフが真剣に伝える姿勢は、必ず患者の心に届きます。

 

そして、自発的に通院する患者が増えていくことで、
あなたの医院は自然と成長していくでしょう。

 

 


 

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歯科医師
歯科医院の集患・経営、
ブランド構築コンサルタント

株式会社120パーセント
代表取締役  近  義武

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