こんにちは、株式会社１２０パーセント代表、
患者が集まる歯科医院構築、クリニックの経営アドバイザー、
歯科医師の 近 義武 です。
まず最初に、あなたも薄々感じていることを
はっきり言語化してお伝えします。
患者は問われれば「腕の良い歯医者に掛かりたい」と答えますが
実際の行動心理は”人気のある先生に掛かりたい！”のです。
理不尽に感じるかもしれませんが、そうなのです。
場合によっては患者自身が意識していないこともあります。
院長であるあなたや、スタッフが人気者である証拠を
患者は目を光らせて探しています。
そして人気者の証拠を見つけてこっそりと安心しているのです。
そんなことに我々歯科医師は気付けないまま、
表面上の患者の発言を真に受けてしまいがちです。
そもそも、患者に歯科医師の実力を推し量ることはほぼ不可能です。
カリエス治療が痛いか痛くないか、有床義歯がよく噛めるかどうか、
そんなことが歯科医師の実力を直接示していないことは
歯科医療従事者であればあなたも含めてよく知っていることです。
結局患者は、「腕が良いから人気がある」のだろうと
適当かつ勝手に想像して、人気のある先生にかかろうとするのです。
だからこそ、繁盛していて待合室に人がごちゃごちゃいる歯科医院は
”人気があるのだろう”と思われてますます繁盛し、
暇で、暇で、どうしようもない感じの歯科医院は、院長先生が
良い腕と時間をかけた治療をしても、ますます瀕していくのです。
我々歯科医師からしたら疑問符だらけな患者の行動です。
しかし、人は誰しも”間違いをしたくない”と心の奥で願っています。
繁盛している歯科医院、患者に人気の歯科医院を見て
”あぁ、私の判断は間違っていなかった”と確認したいのです。
確認することで安心感を得ていると言い換えることもできます。
このことについては、あなたがお客さんの立場になった時の
ご自分の気分を考えればきっと理解できるはずです。
例えば、あなたがおでん屋で熱々のおでんをアテに
美味しくお酒を飲みたいなあ、と考えたとしましょう。
いざ、おでん屋を探そうとする際に、
”なかなか予約の取れない人気の店”と
”いつ行っても閑散としている寂しい店”と
どちらにそそられますか？
予約が取れないのは、美味いと思う人が多いのだろう…
閑散としているのは、味が微妙だからなのだろう…
勝手に決めつけていないでしょうか。
予約が取れないのは席数が少ないせいかもしれませんし、
閑散としているのは場所が分かりにくいだけだとしても、です。
おでんそのものの美味しさに関係なく、
”人気”が、店の”味”の評価にすり替わっているのです。
もちろん、歯科治療の実力、技術、知見などを高めることは
歯科医師なら生涯に渡って取り組むべきです。
しかし、その腕や経験、知識を活かして患者の役に立ち、
さらには経済的に十分な見返りを受け取るためには
”人気者”であり続けることも、同時に重要なことなのです。
コレこそが歯科医院経営の本質だと
私は考えているのですが、あなたは今回の話、
どのように感じましたか？
