Last Updated on 2025.5.6 by 近 義武
先生、毎日の診療、本当にお疲れ様です。
こんにちは、株式会社120パーセント代表、
ニッチな自由診療でも「先生のその治療が受けたい!」患者が集まる歯科医院構築、
クリニックの経営アドバイザーで歯科医師の 近 義武 です。
先生は、自院のホームページ制作にどれ程の時間をかけましたか?
理念やコンセプト、あなたの経歴、特徴的な治療法など、
こだわりの詰まったホームページを制作されたことでしょう。
しかし、ここで厳しい現実をお伝えします。
患者の目線からのHPの真実
患者は、あなたのHPに限らず、全ての歯科医院のHPに対して
ゼロに近いくらいの関心しか持っていません。
驚かれましたか?
200以上の歯科医院経営の改善を
手伝ってきた経験から断言できますが、
患者は決して、あなたが期待するほどホームページを
熱心に読んでいないのです。
患者の多くは、必要最低限の情報をパッと見るだけです。
あなたが何時間もかけて作成した「院長メッセージ」や
「診療に対する思い」が真剣に見ることはまれです。
院長先生にとっての「伝えたい内容」と
患者が「知りたい情報」には大きなギャップがあるのです。
このギャップを埋めないままHP運用を続けていても、
優れた治療技術や真摯な医療姿勢は患者に伝わりません。
では、患者が実際にどのような視点でHPを見ているのか、
その真実を掘り下げていきましょう。
効果的なHPコンテンツ戦略
「患者は私の歯科医院のこだわりを知りたいはずだ」
多くの院長先生はこう思い込んでいますが、これは誤解です。
それではなぜ、先生が重要であると感じており、
患者にとっても有益なはずの重要情報が見られないのでしょうか?
実は患者がホームページを訪れる最初で最大の目的は
極めて明確かつ限定的なものです。
それは「場所」「診療時間」「保険や助成への対応」
「中核としている治療」「予約方法」など、
実用的な情報なのです。
アクセス解析データを見れば明らかですが、
多くの患者はあるホームページを来訪してから
30秒以内に自分が求めている情報を得られなければ、
すぐに別の歯科医院のホームページへ移動します。
これはネット上の人間の行動特性であり、
歯科医院に限った話ではありません。
私クライアント先のある歯科医院のHPでは
来訪者の87%がトップページと診療時間、アクセスしか
見ていませんでした。
院長の想いが詰まった「診療理念」ページの
閲覧率はわずか3%だったのです。
閲覧時間も平均12秒という衝撃的な数字でした。
つまり、あなたが重要だと考える情報がHPの奥深くや、
スクロールしないと見えないところにあるなら、
それは「存在しないも同然」なのです。
また、スマートフォンでの閲覧が
8割を超える現在、PCでは見やすかった情報も、
スマホでは見落とされがちです。
多くの院長先生は自分の価値観で
ホームページを作りがちですが、
患者目線からは、かけ離れた行動と言えるのです。
いかがでしょうか?あなたの歯科医院のHPも
同じ問題を抱えていませんか?
患者の視線のコンテンツ配置法
では具体的に、あなたが重要だと考える情報を
どうすれば患者に確実に届けることができるでしょう?
その解決策を見ていきましょう。
最も重要なのは「患者の視線が自然に止まる場所」に
核心的な情報を配置することです。
スマホであなたのHPを開いたとき、一番最初に画面に
表示される領域(=ファーストビュー)が最も重要です。
この限られたスペースに何を置くかで
患者の滞在時間と行動が決まります。
私が支援したある歯科医院では、ファーストビューに
「痛みの少ない治療」という先生の歯科医院の強みと
「WEB予約はこちら」ボタンを大きく配置し直しました。
すると、予約数や問い合わせ数が45%増加しました。
画面の下部にあった情報を最上部に移動しただけで、です。
同様に、別のの歯科医院ではファーストビューに
「土日診療」「19時まで診療」を目立たせたところ、
新規患者の予約が月に5〜7名増えました。
つまり、患者が求める情報は
スクロールなしで見えるべきなのです。
具体的に以下の情報は、ファーストビュー領域に
最優先で配置すべきです。(順不同)
・診療時間とアクセス方法(最寄り駅等からの距離・時間)
・得意分野や特徴的な治療法
・予約方法(電話番号・WEB予約ボタン)
・初診の患者が知りたい費用感
さらに、全ての情報は「3秒ルール」で考えましょう。
3秒以内に伝わらない情報は、無いも同然と考えるべきです。
長い文章や複雑な説明より、明快な見出しと
視覚的なアイコンで情報を整理しましょう。
写真も大切です。
院長先生のポートレートも重要ですが、
清潔な診療室や実際の治療風景も同等か、
それ以上に患者の関心を引くものです。
あなたの歯科医院の強みは何ですか?
その強みをファーストビューで瞬時に伝えられていますか?
明日から実践できるHP改善ステップ
ホームページは患者を集める「入り口」です。
しかし多くの歯科医院がその入り口を
効果的に活用できていません。
では、今日から何をすべきでしょうか?
まず、あなたのスマホ、もしくはスタッフに頼んで
あなたの歯科医院のHPを開いてみてください。
最初の画面(=ファーストビュー)に何が表示されますか?
それは患者が最も知りたいであろう情報ですか?
次に、ホームページ制作会社に以下の3点を依頼しましょう。
1. スマホのファーストビューに診療時間とアクセス情報を必ず表示する
2. あなたの歯科医院の最大の強みをファーストビューに大きく表示する
3. 予約ボタンをわかりやすく目立つ色で配置する
これだけでも、患者の行動は大きく変わります。
重要なのは患者目線で考えること。
あなたが伝えたいことより、
患者が知りたいことを優先する発想の転換が必要です。