近 義武の歯科医院経営大学

歯科医院の経営の健全性や成長性を判断する上で重要な指標がいくつもあります。
例えば、収益や利益、顧客満足度、スタッフの離職率などがそうです。
あなたも耳にしたことがあるでしょう。

これらの数字を正しく把握することで、
適切な戦略や改善策を導き出すことができます。

また、歯科医院は医療機関であるため、
患者の安全や衛生管理にも十分配慮する必要があります。

そのため、患者の健康を守るための衛生管理の徹底や、
設備の維持・更新にも費用がかかります。

経営者はこれらの費用を見越して、収益を上げつつ、
患者に安心して治療を受けてもらえる環境を整えることが必要です。

今回は、あまり着目されていないにもかかわらず、
実際には適切な戦略や改善策を導き出す際に有用な数値を
３つ紹介します。

着目すべき数値１
〜患者１人を集めるのに必要な費用〜

現在採用している集患方法の初期費用、ランニングコスト、
リニューアルまでの期間およびそのコストなどから
患者を１人来院させるためにかかっている費用を計算します。

例えば、看板を設置していることをきっかけにして
来院する患者が１月平均２人いたとします。

この看板の運用費が毎月10万円なら、初期費用などを加えると
患者を１人獲得する費用は５万円強ということになります。

この費用を計算するためには、
その集患方法がどれくらいの効果があったのかを
数値として測定することが重要になります。

看板を見て来院する患者がほとんどいないなら
そこに発生している広告費は無駄な出費ということになります。

患者が来院しているにしても、
その効果が出費に見合ったものでないなら
次期の更新は考え直さなくてはなりません。

このような判断のためにも、対象の施策の
『集患の効果を数値として測定する』必要があるのです。

ただし、看板はただ掲げているだけでは
「その看板を見て何人来院したのか」効果がわかりません。

そこでちょっとした工夫をすることによって
効果を測定できるようにしましょう。

この記事の公開は2023年7月31日まで